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2012年2月16日 (木)

おわりに

 『命を磨く言葉  文豪の「マインドセット」にならう人生の核心』全60回の連載を終わることになりました。長らく拙稿におつきあいいただきありがとうございました。

 この原稿を書くことになったのは、フリーの編集者として『声に出して読みたい日本語』(齋藤孝著、草思社)シリーズなど、数々の日本語関連の本の編集に参加させていただいたことが土台になっています。編集に携わる過程で種々の本や雑誌に目を通し、テレビやラジオ番組を見聞きしていても、これぞという言葉に出会うと、それを書きとめることが、いつのまにか習い性になってしまったのです。
 私事で恐縮ですが、母の大腿骨骨折をきっかけに介護が始まって大幅に仕事をセーブせざるをえなくなるなど、この数年、さまざまな難題に直面しました。そんななかにあって、この本にとりあげた言葉は、とりあげなかった言葉も含めて、私の支えとってなってくれました。
 もともと、これぞと思う言葉を書きとめているのは日記を書くようなもので、公開を意識していたわけでありませんが、困難ななかにあって人生の核心に満ちた言葉によって自分を見失うことなく歩むことができたという経験をしたことで、原稿にしてみようという気持ちになったのです。
 つたない文章の羅列に終始したかと思うと忸怩たるものがありますが、心の枠組みを定めるとはどういうことか、人生の核心に確信を持つとはどういうことか、そのことがぜひ、読者のみなさんに届いてほしいと願っています。

 本文で、「世間の視線に鞭打たれ、またそれに育てられるということは、至って必要なのだ」という高見順の言葉をとりあげましたが、この本を通して読者みなさんの視線にさらされ、鞭打たれることで、私自身、一段と成長していくことができれば、これに勝る幸せはありません。

 最後になりましたが、この原稿でとりあげた言葉のうち、各項目の冒頭に掲げたものは、それぞれのページに出典を明記しました。ほかにも文中で数々の言葉をとりあげていますが、なかでも外国人の言葉は、名言辞典や名言サイトなどの恩恵にあずかりました。一つひとつ書名やサイト名を掲げていませんが、それらを編んだかたがたのご苦労に心から感謝します。

 2012年2月16日
                               田中慶太郎

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